Kaiber AIは、商用利用に対応したプランと素材の利用条件を満たせば、仕事用の動画制作に利用できます。公式ヘルプではCreatorの商用権が明記されています。一方、現行の公式プラン設定ではStarterに商用利用が含まれず、有料ならすべて同じ条件とはいえません。
YouTubeやSNS、広告、クライアントへの納品で大切なのは、プランの権利と、写真・音楽などの素材の権利を別々に確かめることです。この記事では、2026年10月15日に確認した公式情報をもとに、生成物の扱いと公開前の確認点を整理します。実際に契約・生成・納品した体験に基づく評価ではありません。
Kaiber AIの商用利用はプランごとに確認する
Creatorは公式ヘルプで商用権を確認できます。Proも現行の公式プラン設定では商用利用を含みますが、Starter、トライアル、個別契約を同じ扱いにはできません。
現行プランの商用利用条件
| プラン・区分 | 確認できた条件 | 利用前の注意 |
|---|---|---|
| Starter | 公開プラン設定では商用利用を含まない | 有料契約だけを理由に業務利用しない |
| Creator | 公式ヘルプに商用権の記載あり | 素材と用途、追加条件も確認する |
| Pro | 公開プラン設定で商用利用を含む | 申込時の表示と適用条件を再確認する |
| 5-Day Trial | 商用権の付与は確認できない | 体験中の生成物を納品・販売する前に確認する |
| Visionary | 個別条件の確認が必要 | 見積もり時に用途と必要な権利を伝える |
確認日:2026年10月15日。StarterとProは公式サイトが公開配信するプラン情報に基づきます。申込・決済画面での表示は未検証です。料金の高低だけで判断せず、実際に契約するプランに商用利用が含まれるか確認してください。
公式の5日間トライアルは有料です。ただし、料金を支払うことや全ツールにアクセスできることから、トライアルにも商用権があるとは推定できません。検証用に作った動画を後から商品化する場合も、生成時の条件と有料移行後の扱いを確認する必要があります。
規約の一般条項だけでプラン差を省略しない
利用規約の第2.2節には、規約を守ることを条件に出力を利用できる旨が定められています。一方、第3.5節は、無料枠が提供される場合の用途を非商用に限定しています。一般条項の一部だけを読んで、すべての利用者が無制限に販売できると解釈するのは避けましょう。
なお、規約に無料枠の記載があることは、現在の新規利用者向けに無料プランが提供されている証拠ではありません。確認時点の公開プランと、将来や特定の利用者に適用される条件は分けて読む必要があります。
商用利用の許可と著作権の成立は別に考える
Kaiberとの契約上の利用権、生成物が法律上の著作物になるか、他人の権利を侵害しないかは、それぞれ別の確認です。商用利用に対応した契約でも、残りの問題が自動的に解決するわけではありません。

規約上の生成物の権利
第2.2節は、利用者が提供した入力と、その入力から生成された出力について、利用者が権利を保持する構成です。ただし、出力に含まれる第三者コンテンツは対象から除かれます。また、Kaiberがユーザーコンテンツの権利を取得する場合には、規約遵守を条件として、その権利を利用者に譲渡するとしています。
これはKaiberと利用者の間の契約上の整理です。第三者が持つ権利まで一括して移るわけではなく、持ち込んだ画像の出所が不明でも安全になるわけではありません。「自分のアカウントで生成した」という事実だけでは、すべての権利を説明できない点に注意が必要です。
日本で著作物と認められるか
文化庁は、生成AIを使った作品について、人の創作意図や創作的寄与を含む制作過程を総合的に評価する考え方を示しています。簡単な指示と生成ボタンだけによる出力と、人が具体的な表現を作り込むためにAIを道具として用いた作品は、一律に扱えません。
したがって、Kaiberの商用権があることを「すべての動画に著作権が必ず発生する」と言い換えるのは不適切です。制作過程を残すことは確認の助けになりますが、プロンプトの長さや編集回数だけで著作物性が決まるともいえません。
独占性や第三者への対抗は保証されない
第2.3節では、他の利用者にも同一または類似した出力が生成される可能性が示されています。他人のために生成された出力が自分のものになるわけでもありません。
顧客から「他社が使えない完全オリジナルの映像」を求められた場合には、単に商用プランへ加入するだけでは条件を満たせない可能性があります。求められる独占性の範囲を整理し、必要に応じて人による制作や専門家の確認を組み合わせましょう。
写真・人物・音楽は入力する前に権利を確かめる
持ち込み素材は、Kaiberへの入力、加工、完成動画の公開に必要な権限を確認してから使います。利用規約も、入力素材を適法に取得し、第三者の知的財産やプライバシーなどを侵害しない責任を利用者に求めています。

写真や動画を購入していても用途を確認する
素材サイトで購入した写真や、顧客から受け取った動画でも、契約がAIサービスへの入力や改変、広告利用、顧客への納品を認めているかは別に確認が必要です。「商用可」という短い表示だけで、すべての使い方が許されると判断しないでください。
確認する対象は、素材の利用規約、購入時のライセンス、顧客との契約です。入力自体に制限があるなら、完成動画を非公開にしても問題が解消するとは限りません。許諾範囲がわからない素材は、権利を確認できる素材に差し替える判断も有効です。
人物・声・ロゴは著作権だけで処理しない
実在人物の写真や声を使う案件では、著作権に加えて、本人の同意、プライバシー、肖像やパブリシティに関する問題を検討します。撮影の同意があることと、AIで動きや発言を変えることへの同意は同じではありません。
企業のロゴや商品が登場する場合も、ブランドとの関係を誤認させないか確認します。著名人が商品を推薦しているように見せる表現や、本人がしていない発言の再現などは、素材の所有だけで判断せず、用途と表現内容を含めて見直してください。
音楽はアップロードできることと配信できることを分ける
Beat Syncの公式FAQも、音楽を使う際には必要な権利と許諾を確保するよう求めています。音源を読み込める機能があることは、その楽曲を広告や収益化動画で使えるという意味ではありません。
自作曲でも、共同制作者、歌唱・演奏、使用した音源素材などの条件が残っていないか確認します。配信用に許可された楽曲を別の広告へ転用する場合も、同じ許諾で足りるとは限りません。利用媒体、期間、対象アカウントなど、ライセンスで指定された範囲を照合することが大切です。
Kaiber側の第三者コンテンツにも制限がある
規約第2.2節では、出力に組み込まれた第三者コンテンツは、元の出力の一部としてのみ使えるとされ、単体で直接商品化・収益化する使い方は制限されています。完成動画を使うことと、そこから第三者素材を抜き出して販売することを分けて考えましょう。
また、第2.5節は、Kaiber以外のモデルや統合機能について、提供元の追加条件が適用される場合があるとしています。Kaiberのプラン条件だけで確認を終えず、制作で選ぶ機能やモデルに別の条件が示されていないかも確かめてください。
YouTube・SNS・広告・販売では公開先と納品範囲を決める
商用利用の対応プランでも、用途によって確認する項目は変わります。ここでは、公式条件を制作実務に落とし込むための確認例を整理します。以下は個々の案件の適法性や、投稿先の収益化承認を保証するものではありません。
| 用途 | 先に決めること | 重点的な確認 |
|---|---|---|
| YouTube・SNS投稿 | 投稿アカウントと収益化の予定 | 映像・音楽の許諾と投稿先の規定 |
| 企業広告・商品紹介 | 広告媒体、期間、表現内容 | 人物の同意、ブランド表現、素材の広告利用 |
| ミュージックビデオ | 使用音源と配信先 | 楽曲・音源・歌唱等の必要な権利 |
| 顧客への動画納品 | 完成動画のみか、素材も渡すか | 第三者素材の再配布と顧客の利用範囲 |
| 動画素材・商品販売 | 何を販売対象にするか | 第三者コンテンツの単体販売制限 |
投稿できても収益化や広告配信が認められるとは限らない
YouTubeやSNSに動画をアップロードできたことだけでは、Kaiber、使用素材、投稿先それぞれの条件を満たした証明になりません。制作開始時には通常投稿でも、後から広告出稿や有料商品の紹介に転用するなら、変更後の用途まで素材の許諾が及ぶかを見直します。
投稿先が求めるAI生成コンテンツの表示や、音楽利用、広告表現などの規定も別に確認してください。Kaiberの商用利用許可から、各媒体の審査通過や収益化を約束することはできません。
完成動画の納品と素材一式の引き渡しを分ける
クライアントワークでは、完成動画を渡すのか、編集可能なデータや元素材まで渡すのかを先に決めます。動画への組み込みは認められていても、素材そのものの再配布は制限される場合があるためです。
また、「著作権をすべて譲渡する」という契約文言に、第三者素材や権利の成立が未確定のAI出力まで無条件で含めないよう注意が必要です。納品する権利の範囲と、顧客ができる加工・再利用を明確にし、判断が難しい契約は専門家に相談してください。
禁止用途とデータの扱いも商用案件の確認対象
商用プランは、禁止行為の例外ではありません。権利侵害やなりすましを避けるとともに、顧客情報を入力してよいかを制作前に確認する必要があります。
規約で制限される主な行為
第2.7節と第2.8節には、第三者の権利侵害、なりすましや詐欺、違法な内容、脅迫・嫌がらせ・差別的な内容などへの制限があります。流血、性的虐待、個人への危害を助長する内容などについても禁止が定められています。
さらに、AIによる出力を、人が制作したものと偽る行為も制限されています。制作方法について事実と異なる説明をせず、顧客のAI使用ルールや表示方針と整合させましょう。この説明は常に同じクレジット文を表示すべきという意味ではなく、虚偽の説明を避けるための確認です。
「入力が一切使われない」とは断定できない
第2.4節には、利用者の許可なくユーザーコンテンツを生成AIモデルの学習に使わないという記載があります。一方で、匿名化・集約された利用データを改善や学習などに使う権利も定められ、その例にはテキスト入力が含まれています。
このため、顧客に「入力は一切学習や改善に利用されない」と説明するのは避けてください。未公開の商品、個人情報、秘密保持契約の対象となる資料を扱う場合は、社内ルールと顧客の承認条件を確認し、必要な情報だけで制作できる方法を検討します。
クライアントへの納品前に確認記録をそろえる
納品前には、生成時の契約、素材の許諾、公開先、確認記録を一組にすると判断しやすくなります。次の手順は、公式条件を踏まえた編集部の実務上の提案です。

- プランを確認する:生成時の契約名、適用日、商用権、利用するモデルの追加条件を記録する
- 素材を確認する:出所、購入記録、利用許諾、人物・音声の同意などを整理する
- 公開先を確認する:顧客名、媒体、広告利用、公開期間、納品データの範囲を決める
- 記録を保存する:確認した規約のURLと日付、制作過程、最終版、顧客との合意を残す
権利者から問い合わせが来た場合に、何を根拠に使用したか説明できる状態を目指します。記録があるだけで権利侵害を防げるわけではありませんが、素材の差し替えや契約の見直しが必要になった際の確認を進めやすくします。
解約後の扱いは生成物とサービス利用を分ける
規約第4.2節は、第2.2節などの条項が契約終了後も存続する構成です。この点から、契約終了だけを理由に生成物の権利条項がすべて消えると説明するのは適切ではありません。
ただし、終了後の新規生成、ダウンロード、再編集が同じように使えることまで保証する条項ではありません。第三者素材や追加モデルの条件も残ります。解約前に納品データと確認記録を手元へ保管し、継続利用する作品の条件を確認しましょう。未使用クレジットの解約後の利用可否は、今回の確認では確定できていません。
ほかの動画生成AIも比較|DomoAI・Viggle AIの料金と用途
Kaiber AI以外の選択肢を検討する場合は、作りたい映像に合わせてDomoAIやViggle AIも比較できます。月額だけでなく、修正・再生成の費用と利用枠をそろえて確認しましょう。以下は公開機能から整理した選び方で、同一条件で実機比較した品質順位ではありません。
※この章には広告・アフィリエイトリンクを含みます。料金は米ドル表示、2026年10月15日確認。年払いの月額換算と月払いは異なります。
DomoAI|画風変換やアニメ調の動画を作りたい人へ
運営会社:DOMOAI PTE. LTD.
所在地:シンガポール(公式ポリシー掲載住所)
個人向け主要プラン:
- Basic:月払い13ドル/年払いは月額換算9ドル
- Standard:月払い42ドル/年払いは月額換算29ドル
- Pro(8,000クレジット):月払い142ドル/年払いは月額換算99ドル
月額換算×12の年額計算値は順に108・348・1,188ドル。決済画面の請求総額・税は別途確認してください。
リラックスモード:Standard・Proの対応モデルで利用可能。全モデルが対象ではなく、Fast Modeのみの機能もあります。対象範囲ではクレジットを消費せず生成できますが、待ち時間が生じます。
向いている人:手持ち動画の画風を変えたい人、アニメ調の映像を試作したい人。作り直す場合は、使う機能がRelax Modeの対象か確認しましょう。
出典:公式料金/公式ポリシー・運営情報
Viggle AI|人物やキャラクターの動きを活用したい人へ
運営会社:WarpEngine Canada Inc.
国:カナダ(公式規約の契約主体)
主要プラン:
- Free:0ドル
- Pro:月払い9.99ドル/年払いは月額換算7.99ドル
- Live:月払い19.99ドル/年払いは月額換算15.99ドル
- Max:月払い79.99ドル/年払いは月額換算63.99ドル
月額換算×12の年額計算値は順に95.88・191.88・767.88ドル。決済画面の請求総額・税は別途確認してください。
リラックスモード:DomoAIと同名のモードは現行料金表で確認できません。有料プランの「Free videos per day」には無制限とありますが、モデル・出力ごとのクレジット消費もあります。全機能の作り直しが追加消費なしとは判断しないでください。
向いている人:人物の差し替えやダンスなど、元動画の動きを生かしたSNS動画を作りたい人。顔や元動画の利用許可も確認します。
各社のクレジットは消費単位が異なり、同じ数字でも作れる本数は同じではありません。動画の長さ・画質・モデル・作り直し回数をそろえて比較し、使いたい機能が無制限枠の対象かも確認しましょう。商用公開では別途、素材と生成物の利用条件を確認してください。
動画生成AIを体系的に学ぶなら生成AIスクールも選択肢
商用動画の制作では、ツールの操作に加え、企画・プロンプト・編集や素材の扱いを学ぶことも大切です。独学で進めにくい場合は、講座や質問サポートを利用する方法も比較できます。
以下は動画生成AIを含む学習を検討する際の3校です。Kaiber AI専門の講座とは限らないため、対応ツールと商用利用・著作権を扱う範囲を申し込み前に確認してください。
※広告・アフィリエイトリンクを含みます。掲載順は順位ではありません。
個別サポートを重視したい方へ
デジハク生成AI
動画の企画や制作でつまずいた点を相談しながら、生成AIを仕事へ取り入れたい方の候補です。面談・チャットの範囲と、動画生成AIの対象教材を確認しましょう。
幅広い分野から学びたい方へ
DMM 生成AI CAMP 学び放題
画像・動画などのクリエイティブ活用と、生成AIの基礎や業務活用を合わせて学びたい方の候補です。学びたいツールの講座と、質問・実践の機会を確認しましょう。
教材と実践課題で学びたい方へ
バイテック生成AI
動画生成だけでなく文章・画像や業務活用も学びたい方の候補です。教材の閲覧期間、課題へのフィードバック、プランごとのサポート範囲を比較しましょう。
無料相談・セミナーと有料講座は別です。講座内で扱う法務情報の範囲、受講料総額、必要なツール利用料、契約期間・解約条件も確認しましょう。受講によって個別作品の適法性や収益が保証されるものではありません。
Kaiber AIの商用利用に関するよくある質問
よく迷うのは、有料契約、透かし、後からのプラン変更が権利の問題を解決するかという点です。いずれも、個別の条件を省略する根拠にはなりません。
有料プランならどれでも商用利用できますか
いいえ。現行の公開プラン設定ではStarterに商用利用が含まれません。Creatorは公式ヘルプで商用権を確認でき、Proは公開プラン設定で対象です。利用するプランの現行表示と規約を確認してください。
トライアルで作った動画は販売できますか
今回確認した公式情報だけでは、トライアル中の商用権や、有料移行による過去の生成物への適用を確定できません。生成日、生成時のプラン、予定する販売・納品方法を添えて公式に確認するのが安全です。
透かしがなければ商用利用できますか
透かしの有無は権利の証明になりません。現行プランごとの透かし条件や、一般的な帰属表示の免除についても、今回の公式調査では確定できていません。書き出し条件と商用許諾は別々に確認します。
AI生成動画には著作権がないのですか
一律には判断できません。人の創作意図や創作的寄与を含む制作過程により検討されます。また、自分の生成物に著作権が成立するかという問題と、他人の作品を侵害していないかという問題も別です。
顧客から渡された画像なら、そのまま使ってよいですか
顧客が必要な権限を持ち、AIサービスへの入力や加工、予定する公開方法を認めているかを確認します。素材を受け取った事実だけで、第三者が持つ権利まで処理済みとは判断できません。
まとめ:Kaiber AIはプランと素材の条件をそろえて使う
Kaiber AIの商用利用は、対応プランの確認から始めます。Creatorは公式ヘルプに商用権の記載があり、Proも公開プラン設定では対応しています。Starterやトライアルを含めて、すべて同じ条件だと考えないことが重要です。
そのうえで、生成物の契約上の権利、法律上の著作権、写真・人物・音楽などの第三者の権利を分けて確認してください。顧客案件では公開先と納品範囲を決め、使用素材と確認日の記録を残すことが、後の見直しに役立ちます。
サービス全体の特徴や安全性はKaiber AIの総合解説、ほかのサービスの選択肢は生成AIツールの記事一覧も参考にしてください。
本記事は公式公開情報の整理であり、個別案件への法律判断、非侵害、収益化や審査通過を保証するものではありません。重要な契約や判断が難しい用途は、公式サポートや弁護士などの専門家へ確認してください。
出典・参考情報
- Kaiber「Kaiber Plans: What You Need to Know」
- Kaiber「Pricing」
- Kaiber「Terms of Service」
- Kaiber「FAQs Kaiber Beat Sync」
- 文化庁「よくあるご質問」
情報確認日:2026年10月15日。Kaiber利用規約の表示上の最終改定日は2024年10月15日です。規約と料金ページは公式公開配信内容も照合していますが、申込・決済画面での適用条件は未検証です。契約・公開時には最新の条件を再確認してください。
